ドローンの飛行許可が必要なケースとは?8つのケースと申請方法をわかりやすく解説

ドローンを使って空撮や測量、点検などを行う際、「飛行許可は必要なの?」「自宅の近くや仕事の現場で飛ばしても大丈夫?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

ドローンは、飛ばす場所や飛行方法によって、国土交通大臣の許可・承認が必要になる場合があります。必要な手続きを確認せずに飛行させると、法律違反となる可能性もあるため注意が必要です。

この記事では、ドローンの飛行許可・承認が必要となる主な8つのケースや、申請前に確認しておきたいポイントについて、初心者の方にもわかりやすく解説します。

目次

1.ドローンの飛行許可・承認とは?

ドローンの飛行許可・承認とは、航空法で定められた特定の空域や飛行方法でドローンを飛行させる際に、原則として必要となる手続きです。

航空法では、許可が必要となる空域での飛行と、承認が必要となる飛行方法が定められています。これらをまとめて「飛行許可・承認」と呼ぶことがあります。

ただし、特定飛行に該当しても、機体認証や操縦者技能証明などの条件を満たし、所定の安全措置を講じることで、一部の申請が不要になる場合があります。

そのため、ドローンを飛ばす際は、場所だけでなく、飛行方法や使用する機体なども確認することが重要です。

2.ドローンの飛行許可・承認が必要な8つのケース

① 空港などの周辺で飛行させる場合

空港やヘリポートなどの周辺空域では、航空機の安全を確保するため、ドローンの飛行が規制されています。

例えば、次のようなケースです。

  • 空港周辺での空撮
  • 空港に近い場所での建物の点検
  • ヘリポート周辺での測量

空港周辺の規制空域は、場所によって範囲や高さの条件が異なります。飛行予定地が規制対象となっていないか、事前に確認しましょう。

② 地表または水面から150m以上の高さで飛行させる場合

地表または水面から150m以上の高さの空域でドローンを飛行させる場合、原則として許可が必要です。

例えば、次のようなケースが考えられます。

  • 高い山や崖の周辺での空撮
  • 大規模な構造物の上空での点検
  • 高高度での測量や調査

ここで注意したいのは、150mという基準が、単純に離陸地点からの高さを意味するわけではないことです。地表または水面からの高さを基準に判断します。

③ 人口集中地区(DID)の上空で飛行させる場合

人口集中地区(DID)とは、国勢調査の結果などに基づいて設定される人口密度の高い地域です。

都市部の住宅街や市街地などが該当する場合があります。

例えば、次のようなケースです。

  • 市街地の住宅や店舗の空撮
  • 都市部の建設現場での進捗撮影
  • 市街地にある建物の屋根や外壁の点検

人口集中地区に該当するかどうかは、見た目だけでは判断できません。国土地理院の地図などを利用して、飛行予定地を確認することが大切です。

なお、人口集中地区での飛行は、一定の条件を満たすことで許可・承認が不要となる場合もあります。

④ 夜間に飛行させる場合

日没後から日出前までの夜間にドローンを飛行させる場合、原則として承認が必要です。

例えば、次のようなケースです。

  • 夜景や夜の街並みの撮影
  • 夜間の建設現場の撮影
  • 夜間に実施する施設の点検

夜間飛行では、機体の位置や周囲の状況を把握しにくくなります。飛行経路や障害物、離着陸場所などを事前に確認し、安全対策を講じる必要があります。

⑤ 目視外で飛行させる場合

目視外飛行とは、操縦者が自分の目でドローンの機体を直接確認できない状態で飛行させることです。

例えば、次のようなケースです。

  • モニターの映像だけを見ながら飛行させる
  • 建物の裏側など、機体が見えない場所を撮影する
  • ドローンを遠方まで飛行させて点検する

ドローンに搭載されたカメラの映像を確認できていても、それだけで目視内飛行になるわけではありません。

目視外飛行を行う場合は、飛行方法や安全管理体制などに応じて、必要な手続きを確認しましょう。

⑥ 人や物件から30m未満の距離で飛行させる場合

第三者や第三者の物件との間に30m以上の距離を確保できない状態で飛行させる場合、原則として承認が必要です。

ここでいう物件には、建物や車両などが含まれます。

例えば、次のようなケースです。

  • 建物の外壁や屋根を近距離で点検する
  • 車両や設備の近くで撮影する
  • 人や建物に接近してドローンを飛行させる

ただし、操縦者や補助者などの関係者と第三者では扱いが異なる場合があります。また、第三者の物件に該当するかどうかも、具体的な状況によって判断が必要です。

建設現場や設備点検などでは、対象物との距離が近くなりやすいため、特に注意しましょう。

⑦ イベントや催し場所の上空で飛行させる場合

祭り、花火大会、コンサートなど、多数の人が集まる催し場所の上空でドローンを飛行させる場合、原則として承認が必要です。

例えば、次のようなケースです。

  • 地域のお祭りの空撮
  • 花火大会の撮影
  • 屋外イベントやスポーツ大会の記録撮影

イベント会場では、多数の人が集まるため、ドローンが落下した場合などのリスクが高くなります。

なお、イベント会場の周辺で飛行させる場合でも、飛行場所や人との距離などによって適用されるルールが異なります。会場上空に該当するかどうかを含め、事前に確認しましょう。

⑧ 危険物の輸送や物件の投下を行う場合

ドローンを使って危険物を輸送したり、飛行中に物件を投下したりする場合も、原則として承認が必要です。

例えば、次のようなケースです。

  • 危険物に該当する物品をドローンで運ぶ
  • 飛行中に荷物を地上へ落とす
  • ドローンから農薬などを散布する

危険物に該当するかどうかは、物品の性質や適用される規定によって判断します。また、農薬散布などは、物件投下に関するルールだけでなく、別の法令や安全上の要件も確認する必要があります。

3.飛行許可・承認が不要な場合もある?

すべてのドローン飛行で、国土交通大臣の許可・承認が必要になるわけではありません。

例えば、特定飛行に該当しない空域・方法で、航空法上のほかの規制にも抵触しない飛行であれば、航空法上の飛行許可・承認申請は原則不要です。

また、人口集中地区での飛行、夜間飛行、目視外飛行、人や物件との距離を確保できない飛行については、一定の条件を満たすことで、許可・承認申請が不要となる場合があります。

ただし、機体認証や操縦者技能証明の有無、安全確保措置などの条件を満たす必要があります。

「許可が不要だから、どこでも自由に飛ばせる」というわけではありません。

飛行場所によっては、小型無人機等飛行禁止法、重要施設周辺の規制、条例、土地や施設の管理者によるルールなども関係します。飛行前に、必要な確認を行いましょう。

4.飛行許可・承認の申請前に確認したいポイント

ドローンの飛行では、許可・承認以外にも確認しておきたい事項があります。

  • 機体登録: 登録対象となる機体について、登録や登録記号の表示などが適切に行われているか
  • 飛行計画: 必要な飛行計画の通報や、他の飛行計画との調整を行っているか
  • 飛行場所の規制: 重要施設周辺など、別の法律による規制がないか
  • 土地・施設の管理者: 飛行場所の使用や撮影に関するルールを確認しているか
  • 安全対策: 飛行経路、第三者の立入管理、機体の点検などを適切に行っているか

許可・承認を取得すれば、あらゆる場所で自由に飛行できるわけではありません。飛行内容に応じて、関係する法令やルールを確認することが重要です。

まとめ

ドローンの飛行許可・承認が必要となる主なケースは、次の8つです。

  1. 空港などの周辺での飛行
  2. 地表または水面から150m以上の高さでの飛行
  3. 人口集中地区(DID)の上空での飛行
  4. 夜間飛行
  5. 目視外飛行
  6. 人や物件から30m未満の距離での飛行
  7. イベントや催し場所の上空での飛行
  8. 危険物の輸送や物件の投下

ただし、許可・承認の要否には例外や個別の条件があります。飛行前には、国土交通省の最新情報を確認し、安全に飛行できるよう準備を進めましょう。

ドローンの飛行許可・承認でお困りの方へ

ドローンの飛行許可・承認は、飛行場所や飛行方法、使用する機体などによって必要な手続きが異なります。

「自分の飛行に許可が必要なのかわからない」「建設現場の撮影や屋根の点検でドローンを使いたい」「申請方法が難しくて不安」といったお悩みはありませんか?

飛行内容を事前に整理しておくことで、必要な手続きや準備すべき事項を把握しやすくなります。

当事務所では、ドローンの飛行許可・承認申請に関するご相談を承っております。申請の要否や手続きについてお困りの方は、お気軽にお問い合わせください。

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